そば打ち麺棒

色々な趣味を持っていると、道具とか用具は必ず必要です。

カメラ撮影を趣味に持つ方はカメラ一つまたはバック一つですみますが、ドラム演奏を趣味にしている方の移動は車でなければ無理ですね。

そば打ちも、道具・用具の数が多いです。まず打つ場所が必要で打ち台と練り鉢が揃っていないとできません。そして個人道具他が必要です。今回は、個人道具の中で麺棒についてお話します。

 麺棒

蕎麦打ち用の麺棒は、「延し棒」と「巻棒」に分かれており、「延し棒」は麺帯の凹凸を無くしながら薄く延すときに使用します。

「巻棒」は麺を長く延す場合、麺の表面を乾燥させないためや打ち台が狹いときなどは麺体を麺棒に巻きつけて使用します。一般的に「延し棒」は1本「巻棒」は1~2本使用しますが、初段位受験の場合はそれぞれ1本づつでも可能です。

 材質

麺棒の材質ですが。桜・楢・樫・檜・ヒバ・メープル・一位・黒檀・紫檀など種類も多いです。そして長さ(L90L110L120)と太さ(直径2830)が加わります。

私も麺棒について最初知識はなかったので、愛好会で注文しました。樫の材質で3本セットを購入し段々使い込むとツヤも出て色合いも良くなりました。太さも28mmで長く使用してきたので、今では30mmの麺棒は太く感じます。

 ヒバ材

3段位受験くらいの頃にヒバ材の麺棒3本購入しました、色合いは白に近いクリーム色で、値段も1本5千前後でお手頃価格です。見た目は清潔感もあり軽く大変使いやすいです。

現在、そばを打つ方の一番多くの人に使用されている麺棒かと思われます。なので、麺棒購入で迷っている方はヒバ材がお勧めです。ヒノキ材でも良いですが、材質色ともほとんど同じで、ヒバ材を削るとヒノキと同じ香りがします。国内のヒノキ材は高いので、麺棒も少し割高になります。

 金属製 

つぎに金属製の延し棒も使用してみました。材質はアルミで表面を焼付塗装をしていますので衛生面は大丈夫です。どの材質にも長所と短所があり、
このアルミの延し棒の良いところは金属なので水分がすいません。多少柔いそばでも麺棒はベタつきません。
悪いところは、材質が柔いため大きな力を加えると少し曲がります。修正が大変です。

 一位材(オンコ)

一位の麺棒は持っていませんが関心がある麺棒です。一位材は元々材にわずかに油分が含んでおり磨くとよく艶が出ます。最初は飴色していますが、年数使い込むと赤黒く変色していきます。それが味わいで良いという人もいます。
一位材は針葉樹で年輪の幅が広葉樹よりはっきりして年輪幅が広いです。長く使い込むと柔らかい部分が先に減り、わずかな凹凸が出てきます。荒いサンドペーパー等で凹凸を修正し、細かいサンドペーパーで修正する必要があります。(表面の凹凸は使用頻度によります)

一位の麺棒は高価なため使用者は少ないですが、競技大会等では時々見かけます。一度は使用してみたい魅力のある麺棒です。

 メープル材

昨年、そば祭り会場のそば道具店にて一際目立った延し棒を目にしました。メープル材です通常のメープル材は、色もヒバ材に近い感じがします。
私が見たのは、表面が所々鳥目木(バードアイ)があり大変綺麗でしたのですぐ購入しました。使用してみて、重さもあり大変使い良かったので使用しています。

 エンボス麺棒

通常の麺棒とは違い表面がザラザラしコンペートのような突起物がある肌合いです。通常とは違う使用方法なので少し練習が必要です。特に更科そば打ちには効果的な麺棒です。麺体が上から圧縮されて延されるので美味しいそばが打ち上がります。
しかし、この麺棒は一部でしか市販されていないので少し高価です。

 おわりに

どの麺棒も長年使用すると使いやすくなり愛着も湧いてきます。
特に延し棒は2~3種類用意し、そば粉にあわせた使い方をすると良いと思います。
そして、麺棒使用後は必ず手入れし収納してください。
 いろんな麺棒の材質を試してみるのも楽しく勉強になります。