認定会における蕎麦打ちの時間経過と考え方

段位認定会では、スタートの合図があると40分後には終わりの合図があります。
この40分は選手の気持ちに関係なく無常にも過ぎ去り、ある意味平等と言えばそれまでです。
しかし、この時間を有効に使うことができれば優位に進めることも可能です。

普段、何もしていない時間の40分は異常に長いですが、認定会においての時間は異常に早く感じます。同じ40分でなぜこんなに違うのか、人間の脳がそれぞれの行動に感じて指令を送っているからとおもいます。

これから認定会を受験する人に少しでも有効に進めるため、私が四段位受検で練習した時間内容を書き留めてみました。

時間配分だけの提示でも良かったのですが、大事なのは何故それぞれの工程ごとに、時間配分をしたのかその理由が大事なので内容をよく読み取ってください。

普段からの練習

無造作にそば打ちを進めると40分の時間は脳が早いと感じます。
なので、あらかじめ時間配分を脳にインプットしておき、今自分はどのステージに居るか感じながら進めます。

しかし、「言葉で言うのは簡単で、実際遅くは感じない」という方が多いと思いますが、何も考えないのと時間配分を考えるのとでは心のゆとりが違います。

私も、最初の頃は時間配分どころかそば打ちに神経が集中していましたが、時間配分を考えながら練習を繰り返すことにより、感覚的に今どのステージに居るか練習回数を重ねるごとに肌で感じるようになります。

したがって「今少し遅れている」とか「やや早い」とかなども少しずつ感じ取れることが出来ます。
普段から時計を見る習慣を付けて練習を行うことにより、一層の効果があります。

時間配分

実際に時間配分を考えたとき、終わりの時間から考えた方が分かりやすいと思います。
まず、掃除片付けは丁寧に行うと3分半は掛かりますが、プラス30秒の余裕を持つと4分は必要です。

「掃除始めは36分」次に切りですが、早切りの人は別としても大体の人は約8分くらいかかります。「切り始めは28分」次にたたみは、これも3分くらいはかかります。

「たたみ始めは25分」次にスタートに戻り、スタート時間から第一加水まで2分位として。以上の合計17分は上級者に関わらず、急いでも縮めようの無い時間なのです。

したがって40分-17分で23分の使い方が非常に大切になってきます。
以上のことを時間表に置き換えると、次のようになります。

始めに説明したように、緑の部分はあまり時間の詰めようのない時間です。
したがって黄色の時間で、水回しからたたみまでの23分をどう配分するかによります。

上の表左側は、四段位受験練習の表です、この時間過程を参考に黄色い部分を各自で配分を考えて得意な部分を減らし、不得意な部分を増やして作成してください。

なお、私も黄色の部分は練習において常に時間の意識はしていましたが、毎回30秒前後のプラス、マイナスはありました。

しかし、たたみの始まり時間25分だけははずさないように練習では気をつけましたが、どうしても全体で30秒くらいの遅れが出た場合、最後片付け後の保険30秒でカバーしました。
したがって、全体で1分以上の遅れが出た場合清掃等で大きな負担となります。

実際、私の四段位受験の時間配分は右の表で、ほぼ練習の時間配分で進み、切り終わり時点では時間が少し早いと感じたので、あえて片付けに少し時間をかけても30秒前で終了しました。普段の練習とおり時間配分が出来たと思います。

まとめ

このように、普段の練習から時計を置き練習することを進めます。
各工程で、早い遅いの個人差があると思いますので時間配分は、各自の調整は必要かと思われます。しかし、工程ごとに時間を見る習慣も必要です。

なお、初段から五段位まで40分の時間は同じです。この考え方は各段位受験での参考になると考えております。