最近のテレビ放送では、それぞれの病気になりにくい健康食材や、ダイエットに良い食材等が特集され放映されています。みなさんは、生活習慣病などの健康に関係する話題に感心があるようです。
昔から、そばは栄養価が高く健康に良いとか、ダイエットに効果的な食品としても注目されていました。しかし、普段から何気なくそばを食べていますが、実際どのような効果があるのでしょうか。
そばにはどのような成分があるのか、その成分は、それぞれどのような効果があるのかを説明します。
また、そばにはアレルギーなどの問題もありますのでわかりやすく紹介します。
成分
成分
タンパク質
そば粉には、穀類の中では比較的タンパク質に富んだ食品であり、特に表層部には多く含まれるために、表層粉や全層粉のタンパク質は高く、一方内層粉の含量は低いです。
ビタミン
そばにはビタミンB1とB2が多く含まれます。
B1は疲労回復を促し、精神的なイライラも鎮めてくれます。
また、食欲不振の緩和にも役立ちます。そばの薬味に入れるネギと一緒に食べると、ネギに含まれるアリル化合物がビタミンB1の吸収を促進します。
B2は、皮膚や粘膜の状態を整え、健やかに保つのを助ける働きがあります。
ポリフェノール
ポリフェノールは毛細血管壁を強化、活性化酸素を除去できる物質であります。
近年、虚血性心疾患やガンなどの活性習慣病の発症には、活性酸素と呼ばれる物質が関係されていることが示唆されており、活性酸素を除去できる物質としてポリフェノールのような物質に関心が持たれています。
そば粉には、ポリフェノールが多く含まれ、そば粉約100gにおよそ400mg含まれています。この量は赤ワインのグラス1杯分に相当します。
従って、そば粉は、活性習慣病予防のポリフェノールの宝庫といえます。
ルチン
ビタミンPであるルチンも含まれ高血圧予防・抗酸化作用・血流改善にもなります。
ルチンは、穀類ではそばだけが持っている栄養で、老化でやせた毛細血管に弾力を与え、強くする働きがあります。
また、血液をサラサラにして血圧を下げる効果も期待できます。
普通種のそば粉には、約100gあたり約20mgのルチンが含まれており、一方ダッタン種のそば粉には約2000mgのルチンが含まれているという研究報告もあります。
コリン
コリンは、ビタミンB群の仲間ですが、肝臓の働きを助け飲酒によって肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ栄養素を含みます。
そのため、お酒を飲んだあとにそばとそば湯をのむと二日酔いになりにくいと言われています。
食物繊維
そばは豊富な食物繊維があり、食物繊維を5%含んでいて、その量は白米の2.5倍にもなる。便秘を緩和し、腸内のコレステロールなど有害な物質を水分とともに外に排出する働きがあります。
その他
そば屋さんで食べたあとに出てくるそば湯にも栄養成分は多量に含まれています。ビタミンB1、B2、ルチン、ナイアシン、コリンが含まれますが水溶性です。
そばのタンパク質の約半分も水溶性の為、そばの栄養分はそば湯に多量に含れます。
そばに含まれている成分は茹でると溶けてしまうので、そば湯を飲むのは良い効果があります。
アレルギー
そばは、他の食品よりも微量でも、アナフィラキシーショックなどの重篤な症状を引き起こしやすい傾向が高く、命にかかわる場合もあり注意が必要です。
症状としては、喫食した直後に喘息発作、鼻アレルギー、じんましん、消化器アレルギーがあります。
そのため、特に注意が必要な食品として加工食品中においてアレルギー表示も義務づけられています。
※ アナフィラキシーショックとはアレルギー反応の1つで、外来対抗に対して免疫が過剰に反応してしまい、複数の臓器に強いアレルギー症状が急激に表れることをいいます。
アナフィラキシーにとり意識障害や血圧の低下などのショック症状を起こすことをアナフィラキシーショックといいます。
ダイエット
そばは白米に比べ、ビタミン・ミネラル・ルチン・タンパク質・食物繊維などが豊富であるため、現代にマッチした健康食品として高く評価されています。
また、GI値(血糖値が上がるまでのスピード)が低く、血糖値の上昇がゆるやかなので、満足感が持続しやすく、ダイエットに適していると考えられています。
なお、食生活をそば中心にしてしまうと栄養のバランスが保たれない場合もあるので、副菜や野菜のおひたしをプラスすればビタミンCが取得でき、玉子焼や焼き鳥などをプラスすればタンパク質が取得できます。
主な参考書籍「改訂そば打ち教本」より引用
まとめ
これからは、そばを食べるときや、そばを提供するときは、そばに含まれる栄養素を説明しながら食べていただくと、そばへの関心がふくらみ、そばの話題も大きくなると思います。
そして、なおそばの美味しさを感じながら皆さんに食べていただけると思います。